自動車ビジネスのサポートを行うカービジネス研究所と洗車ビジネスの火付け役とも言われている本荘興産の特別対談!

プレスリリース 2018年8月8日

カービジネス研究所 代表 堀越勝格氏、本荘興産 代表 平井新一氏、カービジネス研究所 マネージャー 關友信氏の3名による業界初の特別対談が実現。「自整業の勝ち残り戦略とは?」をテーマに、業界の未来について存分に語っていただきました。

スピーカー

・カービジネス研究所 代表 堀越勝格氏
・本荘興産 代表 平井新一氏
・カービジネス研究所 マネージャー 關友信氏

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にしにほんツールショー_CaSS_Honjy_オートアライアンス主催

關氏 ここから整備業の勝ち残り戦略の話になってきます。実際今日ツールショーを見ててもやはり最新の技術がたくさん出てきていますが、新聞では自動運転だったりとか、もしくはEVだったりとか。そのようなものが毎日のように新聞に出てきていますが、これからアフターマーケットの世界というのはどのようになっていくのでしょうか。

堀越氏 今日はそれを喋りたくてですね。よくこの仕事をしていますと、金融機関さんとか色んな業界のメディアさんとかから、この業界将来どうなっていくのか予測してくれという話をよくもらうんですね。わからないですよねやっぱり。2050年どうなるか。予想は出来ても当らないだろうなという感じですね。

特に電気自動車とか、あとシェアリングエコノミーとかですね、カーシェアサービスが進んでくると車は売れなくなるんじゃないかとか、電気自動車が普及してくると2030年位にはもう整備なんてなくなっちゃうんじゃないかとか、いろんなことを言われている中で、一応我々もこの業界で商売していこうとしていますのだ、将来こうなっていくだろうと、色々と情報も集めながら真剣に考えてはいるんですけれど、電気自動車ですよね。

2015年、2016年にドイツでディーゼルの不正が出ましたよね、フォルクスワーゲンの。それまでヨーロッパ、皆さん記憶に新しいと思うんですけれども、トヨタはハイブリッドを出しています。その中で、ドイツ、ヨーロッパはディーゼルがいくと、クリーンディーゼルだと。今時のディーゼルは昔の黒煙吹くディーゼルとは違うと言われていた。だけれども、フォルクスワーゲンが不正を出して、なんじゃそれ、嘘だったんかいと、こういう話になったわけですよね。

じゃあ何が起こったかというと、手のひら返したように電気自動車って言い始めた訳ですよ。
ドイツが最初言って、フランスが言って、皆んな付いてきて、そこでじゃあボルボも2019年、来年ですか、全部電動にするよということを言い始めた。中国も電気ですね。アメリカもできになってきています。

平井氏 電気になって行くんですか?

堀越氏 どうかと思いますよね。

平井氏 トヨタのミライとかの話は?

堀越 トヨタ、頑張っていますよ、FCVとか。つい最近、日経とかにも出てましたけれども、ホンダもFCVの開発に力入れ始めたりとか、いわゆる全方位と言われるんですけれども。

これ、大事なことは、こう思うんですよ。電気自動車が経済メリットがあるとか、電気自動車の製品が最も優れているから皆んな電気自動車をやろうとしているわけではないということなんです。

国の政策として考えると、日本がガソリン車で世界を取った訳ですね、簡単に言うと。日本車と言えば、ガソリン車でNo.1になった訳です。それになんとか追いつけ追いつけでディーゼルで打って出たのがヨーロッパだったわけなんですよ、それがこけちゃった訳です。

チャンスですね。なんで電気自動車でって言ったか。中国もそうなんですけれども、電気自動車で立国して日本に勝ちたい訳なんですね。というか、世界での主導権、自動車メーカー、自動車大国としての主導権争いを皆なしている訳なんですね。

なんで、よく新聞の情報なんかを見てもらうとこうやるぞ、ああやるぞ、という宣言が多いわけで、まだ何が始まってるわけでもほとんどないんです。

平井氏 始まってない・・・?

堀越氏 今年入ってやっとトーンとしても実際に工場を作りましたとか。

平井氏 じゃあまだ先?

堀越氏 まだまだ先だと思いますよ。データありますかね。ちょっとシミュレーションしてみたんですね。2030年くらいにはもう電気自動車だらけになってるんじゃないかという話もあったんで予測してみたんです。

ちなみに平井社長、ちょっと質問なんですけど、ハイブリッドカー、世の中にプリウスやアクアなどいっぱい走ってるじゃないですか。今世の中の車の何台ぐらいがハイブリッドか、街中を走っている10台のうち何台ぐらいがハイブリッドカーか知っていますか。

平井氏 2009年くらいにばーっと売れ出してそれから10年近くなってますから、半分くらいになったりするんですかね?

堀越氏 そんなわけないじゃないですか(笑)。今7、8%くらいですかね。

平井氏 7、8%?じゃあハイブリッドが8%ということは、電気自動車っていうのはまだまだ?

堀越氏 まだまだです。90年代くらいからハイブリッドが出てきて、今やっとハイブリッドカーというものが世の中に500万台くらいですよ。車全体は7800万台くらいですね。なのでまだ7~8%というと500万台くらいの世界なんですよ。これだけ売れているように見えても。

例えば平井社長のところにユーザーが1,000人いるとすると、その中の100台もないわけですよハイブリッドは。でもハイブリッドが気になるからいっぱいいるように感じるだけなんですね。統計見るとそうなんです。20年ですよ。

平井氏 新聞やネットを見ながら自動車も食っていけないかなみたいなそういう思いを整備工場の皆さんは思ってたりなんかあるかもしれない。

堀越氏 メディアの皆さんがいらっしゃったら申し訳ないんですけれども、メディアの情報発信源の意図というのが大事で、メディアの方はメディアの方でセンセーショナルな情報出さないと売れませんからね。センセーショナルに出しますけれども、実際問題そんなレベルです。

EVも予測したんですね。すごくシンプルに考えて、世の中に7,800万台車が存在しているわけですね。で、1年間で売れてる新車台数って500万台なんですよ。とすると今日この瞬間からガソリン車・ハイブリッド車販売禁止、全てEVしか売っちゃダメです、というルールに変わったと仮定して、それで日本国中の車が全てEVに変わるのって15年かかるんですよ。だって1年間500万台しか売れないから。

平井氏 短期中期の経営戦略の中でEVとかというよりも違う方向で考えていったほうが・・・?

堀越氏 私が思うにはですよ。EVはもちろん頭に入れとかないといけないですけれども、少なくとも経営者としても現実的な話をしなきゃいけないじゃないですか。とすると、経済産業省がちゃんと目標設定している訳です、電気自動車の販売台数を。それが2030年時点での販売台数というのが、販売に対する割合が20%~30%。間をとると25%。つまり4台に1台をEVにしましょう、というのが販売台数ですよ。

2030年時点で4台に1台がEVが売れている状態にしましょう、というのが経済産業省の目標設定ですね。これハイブリッドに置き換えて言うと、ちょうど今でやっと3分の1くらいがハイブリッドですね。だから今のハイブリッドの普及状況、それと同じくらいの状態に2030年なるイメージ。ちゃんとシミュレーションすると、もう少し正確に言うと、世の中の10台に1台がEVである、これが2030年なんですね。

平井氏 未来的な・・・ハンドルで操作しなくていいような車がどんどん走ってっていうのはまだまだ先だし電気もそうですね。

堀越氏 技術的にはそれは出来てますよ。もっというと技術的には空飛ぶ車出来てますから。技術だけはできててもインフラが追いついてないですからね。あとは日本もそうですけれども政治的にも業界守らないといけないですから、そう簡単に自動車業界飛ばしたりしません。と考えると、2040年、2050年・・・2050年って社長現役ですか?

平井氏 もしかしたらもう引退してるかもしれません(笑)。

堀越氏 私が今42ですから2050年だとしたら・・・そうですね、もうダメですね引退してますね(笑)。まぁそのくらいの頃がどうなるか、我々も次世代のことを考えていったときに・・・わからないですねやっぱりね。そのまま電気自動車に行けば確かに 2050年ぐらいには世の中ほぼ電気になって、自動運転になって、映画で出てきたり、ドラゴンボールとかあられちゃんの世界ですね、車は半重力装置で浮いてたりしてるかもしれませんけども。わからないんですね。

電気だって要は経済的に経済合理性として、要はものとして本当に正しいかだけじゃなくて主導権争いでやってる訳ですね。そうすると、この先どんなエネルギーが出てくるかなんてわからないわけですよ。もしかしたら聞いたこともないようなバイオ系のエネルギーが出てくるかもしれませんし、別の鉱石から何か作れるかもしれませんし、火星からなんか持ってくるかもしれませんし、わからないんですよね。

なので、電気のままでいくとすれば2050年くらいになるとガソリンスタンドの予測なんかもありますよね。ガソリンスタンドは1万切ってくる、ほとんどなくなってしまうかもしれないイメージ。もっと言うと、今の時代みたいにマニュアル車なんかマニアな人しか乗らなくなってますよね。ガソリン車もあんな感じになると。「うわぁガソリンなんて乗ってんの?マニアだね!」なんていう感じになるかもしれないのが2050年くらいと思います。

そこ予測することに我々現実的に経営してるので、あんまり意味ないなと感じますし、少なくともうちのクライアント企業さんにお話しするときには将来どうなるのと言うと、とりあえず2030年までは予測しましょう。それでも12年ありますから。

平井氏 あと12年何をやっていくか。

堀越氏 そう考えると、整備の売上で言うと当然10台に1台が電気自動車、そして半分以上はハイブリッドになってるだろうというところは予測がつく。売上は当然下がってきますよね。それから人口も減ってきますから世の中の保有台数も減っていくでしょうと予測する。

そうすると、クライアントさんに重要なメッセージとしていつもお伝えするんですけれども、経済が市場が伸びていってるわけですよね。社長の会社とか、皆さんの会社とか、時代がよくなっていってる時、売上も例えば市場全体が前年比でわかりやすく10%伸びてます、と言った時って、大体皆さんの会社も平均的に10%くらい伸びていくわけです。

お客さんが増えていってるわけですから同じ商売しているとみんなが大体同様に、平均するとですよ、伸びていく。なんですけども、市場が縮小していった時って、前年比で例えば5%市場が縮んでいます、売上が下がっています、と言ったとすると、じゃあ全体が平均して5%下がるかと言うとそういうじゃないんですよね。伸びていく時と違って縮んでいく時と言うのは、経営の体力がないところとかお客さんが少ないところから順番に退場させられていくわけですね。簡単に言うと淘汰されていく。勝ち負けがはっきりしていくんですね。

退場させられると、例えば1,000のお客さんを持ってる会社がなくなった場合、1,000人のお客さんがどっかに行くわけですよね。残ってる会社に行くわけです。これ残存者利益っていうんですけども。多分整備工場さんとか、あるいはガソリンスタンドもそうなんですけど近隣のお店がなくなると周りのお店の売上ちょっと上がる。

平井氏 確かにそうですね。今ガソリン業界が割とそんなことが多いですね。

堀越氏 ガソリンスタンドなんかだと今、年間に1000拠点ずつ減っていますからね。

平井氏 スタンドなんかで言うと、洗車に力を入れて、若い人をどんどん雇用して洗車やってる姿をよく見るんですけれども、あれはつまり淘汰されて、旧客が来て、提案するチャンスが増えている。

堀越氏 だと思いますよ。あるいは、そうやって頑張ってる会社があるから横のお店がしんどくなって、なくなっていったりしてるんだと思います。縮小市場ってちゃんとした経営しておかないと勝ち残ることが出来ないわけですよ。

だから、10年後には業界の売上が10%下がるよと予測があったとして、整備が20%下がるといわれているんですけれども、整備売り上げは、じゃあうちの会社2割減ったらきついなと思っていると先に退場させられると。言い換えると、残存者利益を得られる企業はもっと売り上げ上がるんですよ、ポイントさえ抑えておけばですね。

そうすると、経済的なところで環境予測というのをよくオーダー受けてやったりするんですけれども、将来どういうなるんだろうなと考えると、一応3つの視点で考えるんですね。1つが今日明日、あるいは今年、どうやって売り上げを上げていくかという短期的視点ですよね。2つ目が中期的視点ですね。車業界で言うと中期的視点というと10年ぐらいで見てますね。10年後くらいまではマーケットが大きいですから、そう簡単にドラスティックに変わらないんですよ。これ、デジタル業界なんかは違いますよ。デジタル業界だったら3年でも長すぎるくらいです。あっという間に変わっちゃいますから。例えば、印刷業界なんかで言うと直近10年で20%市場が縮んでますけど、最大手の凸版印刷さん、大日本印刷さん、ホームページなんか見てもらうと、もう完全に印刷会社のホームページじゃないんですよ。単純にデジタルメディア。業態が違いますね。

平井氏 スマホで本なんて読めたりしますからね。

堀越氏 そうなんです。印刷業界はちなみに2030年に売上半分になると言われています。自動車業界よりもはるかに怖い。中長期ですよね。車で言うと2030年ぐらいまでは予測したようにマーケット的には保有台数は10~15%くらいは縮むだろう。それから中身の構成としては10台に1台くらいが電気自動車になるかなと。ただし、マーケットは十分残ってるというのが自動車業界。

もう一つは長期的視点ですよね。 2050年とか。これは想像はしてもあまり経営の実務としては予測しても意味を成さないんですよね。

平井氏 想像しにくいですよね。

堀越氏 2050年もしかしたら車が空を飛んでるかもしれない。じゃあそれに向かって今何を準備しようかなんてナンセンスですよね。なので、まずは2030年、10年くらいを見据えて、経営の準備をしていくと言うのを考えるんですよね。

そこでやらないといけないことは、これは自動車業界だからとかじゃなくて、経営の理論、単なる定石として、ここは絶対抑えたいというのが2つですね。お客さんの数をちゃんと確保しておくこと。それから、そのお客さんとの関係性を高めて、1人当りの売上を上げていくこと。これはものすごくシンプルな話なんですけれども、いわゆる基盤客の増大。

お客さんの数でいうと、例えば整備事業者さんでいうと目安としては、1従業員あたり顧客数で最低300ですね、出来れば500。ということは例えば従業員さんが10人であれば、顧客数最低3,000、出来れば5,000くらいがひとつの経営を安定させる上の目安なんですね。それくらいのお客さんを確保しておきましょう。かつ、そのお客さんとの接点を増やしていかないとなかなか売上が上がっていきませんから。

そういう意味では接点をしっかり増やして、またお客さんに喜んでもらう。そして、その他の商品をどんどん売っていく。そういう風にして、お客さんを必要数以上しっかり掴んでおいて、そのお客さんとの関係性を保っておけば、それがやがて電気自動車じゃなくて別のものになったとしても、誰に何を売るかというとお客さんさえいれば商売変わっていける。そこを抑えておくというのは経営者の実務としてやんなきゃいけないことですね。

平井氏 接点を増やしていかなきゃいけないですね。

堀越氏 間違いないですね。

平井氏 私もカーメーカーさんで純正で商品ちょこちょこ出させてもらってる中で、この5年ぐらいで出てきてるのは、洗車のワックスシャンプーみたいなものが出てるんですね。洗車ってずっと車検上がりのおまけぐらいのことだったんですけど、カーディーラーはほとんどメンテナンスパックがついてきている状況なんで、メンテパックで洗車は車検の時はするけどそれ以外はないって言う状態がずっと来てたんですが、今は洗車してくれないの?って声がお客さんからあがるわけですよ。じゃあメンテパックだと大体半年に1回くらいの来店頻度なんですけども、そこで洗車したらお客さんが喜んで、「もっとしてよ」となる。

ですから、進んでるディーラーさんですと、3ヶ月に1回来てもらうためにメンテパックに洗車とかちょっとした抗菌とか室内の掃除とか、そういうカーケアのメニューを付けて3ヶ月に1回来てもらうと。とにかくどんどん接点を増やそうじゃないかという話は非常に聞こえてきています。

堀越氏 ちょうどリーマンショック後くらいから、カーディーラーさんが車の販売じゃあ利益を上げられなくなっていったんですね。そのあと彼らは何を始めたかというと、メーカー方針として新車の販売以外、つまりメンテナンスとかそれから中古車販売とか、まあ金融もありますけど、そういったものの利益で経費をカバーしていきましょうと。

つまり、新車が売れなくても黒字になる経営をしなさいと、こういう事を始めたわけですね、簡単に言うと。そこらへんからトヨタさんが最初になってメンテナンスパックをばーっと売ってきたわけですが、おっしゃるとおり、メンテナンスパックは半年に1回なんですよね。もっと接点を増やしたい、ディーラーさん良くありますよね、ちょっと喫茶店併設してみたりとか、遊びに来てくれたらコーヒーいつでも出しますから、とか色々やるわけですがなかなかお客さん来ないんですよね。やっぱり敷居高いですよね、ただコーヒー飲みにディーラーさんに入るの怖いんですよね。

そういう時に、ディーラーさんが気付いたのが洗車だったんですよ。多分2、3年前なんですけど、確か九州のどちらかの新車ディーラーさんが洗車機を設置して、この洗車機を簡単に言うとお客さんに使い放題にしたんですね。そうするとお客さんがひっきりなしに来るようになって売上があがったというのがあって、そこから全国的に広まったらしいです。私統計持ってないんですけど、洗車機メーカーさんが言ってました。ここのところカーディーラーさんの売上がすごいと。

平井氏 うち洗車機のモップ作ってるんですけど、洗車機メーカーさんと話す機会が多くてですね、やっぱり順調だって話です。やはりそういう会員制のような形でいつでも車買ってくれたお客様は洗車に来てねというスタイルでやっている。

その中で「もうちょっと手で洗ってよ」とか「ちょっとケアしてよ」となると手洗いの作業なんかもちょっと値段高いですけどいいですか、と聞くと「ああ全然いいよ」と。ダイハツさんあたりで話を聞いてましたら、昔は色んなものを安いほうから提案していたらしいですね。これが最近は逆に高いほうから提案してもそういうカーケア系の物って売れるんですよと。高いものが売れちゃうと自信になるんでどんどん高いもの売っていく、という話がよく聞こえてきてます。

堀越氏 じゃあ、やっぱり進んできてますね。洗車をすればお客さんが来てくれるとカーディーラーさんがついに気付いて、ガソリンスタンド業界なんかもずっとそれを当たり前にやってきていたわけですけれども、そういう中では洗車もすごく競争時代に入ってきた訳ですよね。

平井氏 スタンドさんは、うちの商品じゃないコーティングがあるんですけどね、あそこのネットとかで見ると洗車のコンテストやってるんですよね。上位10人くらい見るとまぁイケメンとですね、可愛い女の子がずらっと並んでる洗車のランキングがあるんですね。

なんだろうなと思ったら、やっぱり若くて明るくて真面目で一生懸命働く若者をしっかり囲い込むこと。給油ってもうセルフになってますから、昔はスタンドマンって給油係じゃないですか。これが給油しなくてもいいわけですよ。じゃあ無人になるのかというとそうでもなくて、生き残ったスタンドは、そこで洗車なんかしながら「いらっしゃいませ!」ってやるわけですよね。

そういう若い人材を確保していくとガソリンスタンドさんもですね、当然そこで油屋さんだけやってるわけじゃなくて他の事業もされてますから、例えばどんどん洗車しながらお客さんと接客ができるようなスタッフは、例えばレストランを経営していてもそこのマネージャーで十分やれるわけですよ。

若い人をしっかり抑えようという方向で、横から見てる分ですけど、これSSは若い子をしっかり取っていこうとしてるんだなと。やっぱり整備業界にもそういう話をしますと、「そうなんだよ。どうやって若い人を雇用していくか」ということを話される経営者の方も多いですね。

堀越氏 なるほど。実は私も昨日もガソリンスタンドでコンサルティングをやっていたんですけれどね、やっぱり似たような話ですよね。人材の確保も大変ですし、これはもうガソリンスタンド業界とか整備業界とかですね、業界問わず自動車に関わるところ全体が同じ課題をもっているなと感じる中で、さっきお話しましたように、結局中期の視点、2030年ぐらいまでを一つの予測の範囲として見るならば、やっぱりお客さんの数をしっかり確保して接点をもつこと、これが大事だなと。

そして、我々の大きな提言として3つ掲げているんですけれども、1つが残存者利益ですよね、やっぱり取らなきゃいけないので、残存者利益を獲得していく、つまり淘汰される側じゃなくて、淘汰されたところの残存者利益を得る側ですよね。これをやっていかなきゃいけない。ということは正しい経営をしなきゃいけないわけですよね。周りよりも先手を打って、待ってちゃダメな訳ですね。

それから、2つ目が基盤顧客の質と量。管理客の数を増やし、そしてただ単にリストがあるだけじゃなくて、そのお客さんとの接点量をしっかり増やしていくこと。そして、最後に整備業界としての提言としてやはり車の販売ですね。しっかり販売というところを抑えておかないと、これ先程カーディーラーの話をちょこっとしましたけど、昔は車はディーラーで買って、だけど整備はうちに来てくれるというのがありましたけれども、もうダメなんですね。トヨタ系に至っては8割9割はメンテナンスパックを付けちゃってる訳ですよね。

大手車検チェーンさんの分析データを見せてもらったんですけど、1回目と2回目の車検はほとんど入庫しないですね、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが。もう1回目と2回目の車検はほとんどディーラーに入ってるということなんですよね。つまりメンテナンスパックを先として。

だから、顧客を分析すると5年より新しい車のデータがほぼ無いんですね。5年越しから以降のデータしか無いわけです。なんと、半分は10年より古いんです。乗り換えですよね、半分は。半分の乗換えを販売しておかないとこれどこ行くかというとディーラーで買いますよね。ディーラーで買ったら5年10年前と違って、今はもうがっつりメンテナンスパック付いてきていますから。そうするともう戻ってこないです。

ディーラーさんもそこ取らないと食っていけないんですよ、という囲い込みをしているので。マーケットが延びてるときは専業化で車売る人は売る人、整備の人は整備の人で収益は成立してたんですが、縮小市場になってくるとサービスが総合化してくるのでディーラーさんも横取り。みんなそうですよね。カー用品さんだって車検やって車販やって。みんなすべてトータルカーライフサポートをやるので、それを高いレベルで追い求めるしかないので販売やらないと勝てないわけですね。

平井氏 ということは車「を」売ってるじゃなくて、車「も」だし、油屋さんも油「を」じゃなくて、油「も」。

堀越氏 そういうふうにして行くのが総論としては大事かなと。

平井氏 10年くらい前だったらそういう風に「を」と「も」の話はあったんですけど、なんか眺めている雰囲気もあったんですが、もうこの先10年くらいの中で言うと、そこをしっかりと「も」に変えて行くという話しですね。

堀越氏 そんなことを考えている中で、お客さんとの接点取りで洗車なんですけど、洗車を単に洗車機借りて洗車するだけていいかと言うとそうでもなくて、こういう中で社長と出会って「なんて面白い会社があるんだ」と思って。

平井氏 去年の秋ぐらいから縁がありまして、CaSSという整備工場様向けのコンサルティングですよね。

堀越氏 勉強会組織みたいなものですね。

平井氏 そこで、洗車やコーティングの販売に関するコラムを月1で書かせていただくようになりまして、關マネージャーと色々打ち合わせをしながら、堀越社長とお会いし色んな勉強をさせていただいている最中なんですけれども。

お話を聞きながら、接点をどんどん増やしていくと言う中でトータルカーライフサポートとなると、洗車どうですか?面白いよ!と言ってもらえてですね、これは自信を持ってやんなきゃな、と。

堀越氏 接点の入口として。しかも多分私の知る限り日本で一番洗車に情熱を持っているのが平井社長じゃないかと思いますので。

平井氏 ありがとうございます。

堀越氏 なので、事例なんかもあるみたいなので教えていただきたいなと思います。

平井氏 いい振りをありがとうございます。時間が限られていますので、私どものお客様で自整業で一生懸命洗車をやってらっしゃる会社さんがございます。あんまり組織として大きい会社さんだとぴんと来ないかなと思いまして、7、8人ぐらいの福井県の敦賀と言うところの割とローカルな地域の整備工場さんの洗車の事例をちょっとここでお話したいなと思います。

オートリンクっていう整備工場です。この人、稲葉社長、今31歳です。20代半ば、2012年ぐらいにお父さんから引き継いで整備工場を任されたんですけれども、元々車の事を全く知らない方で、お父さんが建設資材の会社をやられてて、そのグループ会社に整備工場があって、なかなか経営的にも厳しくて、整備工場どうしようかというところで、息子に「ちょっとお前整備工場やれよ」と。

「僕はメカと言うとガンダムしか知らないよ」と言いながら、整備工場の社長になったんですが、当然厳しい状況がありまして売上も。そこで素人の車のこと全く知らない息子が来たぞと言って社員さんみんな辞めちゃったらしいです。独りぼっちになった社長は「困ったな~」と。お客さんも全然分からないです。ピンチになると何かせねばということで、とりあえず友達とかの紹介とかでスタッフを集めてリスタートしてみたんですけど、まあ暇で仕方ない。

ぽろっと来てくれたお客様に何か印象を残して、できれば「ありがとう、また来るよ」って言ってもらえるようなセリフをいただくにはどうすればいいだろうか。本当にピンチでどうしようもない時に「喜んで笑顔に・・・なにがいいかな?自分なら・・・」というときに「洗車かな?」と。

ちょうど福井ですから雪が深いですね。春なんて雪解けして塩カリとか、どっぷり車汚れてるんですね。春になればもちろん黄砂もありますし。ゴールデンウィークなんかになると車に乗って旅行に行きたいわけですよね。でもその車は汚れていると。

オイル交換したけど洗車しないんじゃあんまり「ありがとう」と言ってもらえない。「よし、じゃあしよう!」と洗車して、メニューも何も決めてなかったのでタダで洗車したと。洗車紹介した時に「ありがとう」とやっぱり言われて、「また来たらやってくれる?」と言われた時に、「次からは有料です」なんて言ったらその笑顔が変わっちゃったら怖いなと思って「ああいいですよ」と言ったら、なんとお客さんがお客さんを連れてきてくれた。

そのままやめれないまま2台になり5台になり、1日10台無料で洗車をするようになったんですけど、それで数ヶ月経って、なかなかお客さんが増えてきて、受注整備であったり車検であったり。売上が伸びてきたなと。

社員は嫌がってるのかと言うとそうでもなくて、みんな一生懸命洗いながらお客様と会話することが楽しいと言っている。この雰囲気分かります?稲葉社長が最初始めたときはここ1階事務所だったんですけど、事務仕事するところだったのでお客さんが座るところが全く無かったらしいんですよね。2階に倉庫があって乱雑に物が置かれていた。

暇だったので2階の倉庫全部ゴミを捨てて空っぽにして、1階の事務所を全部2階にした。1階は全部お客様が座ってお茶を飲んだり本を読んだりしてくつろぐスペースにされました。2人しか座れなかったんですが、今は10人以上座れます。

カウンターも自作してそこでお茶を出します。お茶を出すだけじゃなく、洗車で待ち時間が絶対発生します。洗車プラス安全点検までやります。大体3、40分くらいはお客様は滞在されるそうです。その間お茶を出した事務員の女の子が、お茶を出したら大体「失礼します」っていってパソコンの前に戻るんですけど、そのまんまお客様の話し相手になるらしいです。

ということで看板もつけて「まごころ無料手洗い洗車だ」っていうことで手洗いをどんどんされて、2012年に売上が7,500万ぐらいの赤字で、そこから今直近が2.5億です。3倍になっています。

堀越氏 それ何で売上を上げているんですか?

平井氏 最初は本当に売上がなかった訳ですよ。ただ、どんどん事業領域が広がっていったと言う話ですね。ロードサービス、保険、カーリース、お客様の要望でどんどん事業が増えていって、売上が上がっていったというお話をされていました。

これオートリンクさんのホームページにあるんですけれども、無料でやっていると。ちょっといちゃもんじゃないですけど、なんか売りつけようとしてるんじゃないかと言うお客様もいるらしいです。なので、こういう宣言が書かれてあって、今も変わらず洗車をされています。とにかく先程あった接点としてはすごい接点ですよね。

堀越氏 これって所謂フリーミアムモデルというものですね。携帯電話でアプリなんかでもよくある最初一定のところまでは無料で使えて途中から課金されるという、アプリの業界では当たり前になってきてますけど、アナログでやるとこういうことなのかなと聞いてて思いましたけどね。

平井氏 これも飛躍しすぎなのかもしれませんけど、ストックビジネスというのが今あるじゃないですか。なんかそういうところと繋がってるような感じもします。

堀越氏 入口として洗車を無料っていうのはお客さんにしてはすごくわかりやすくて良いですね。

平井氏 ちなみに事務員の女の子、お茶を出してお話をするんですけど、洗車ももちろん忙しいときはされています。土日は大体1日2、30台くらいは洗車があるとおっしゃってました。洗車のお客様は多いときは月に2、3回来るんですね。2、3回来てるとそんながっつり汚れた車は無いので、ちょろちょろっと洗ってもまぁ洗車になるので、結局お客様は洗車をきっかけにオートリンクと言う整備工場にお茶を飲んで話をする。サロンじゃないですけど集まる場所としてお客様が来ていると言うそんなお店になっていますね。

この女の子、元々ネイリストだったんですけど、オートリンクさんに来るお客様の紹介として洗車のお客様として来てた女の子です。その紹介でオートリンクさんに入りまして、女の子のお客様もいますから、ネイルの技術を活かして洗車の待ち時間にネイルをしてあげたりとか。

そのネイルしているのを写真に撮ってインスタグラムにアップする。そうすると「いいね」がつくわけですよね。ネイルを受けている女性のお客様の友達が「いいね」を押すと、オートリンクっていう敦賀の整備工場では無料の洗車を提供して、お茶も飲めて、何ならネイルも出来るわよという情報が流れるわけです。全然広告費かけなくてもいいですね。SNSやってたらその地方の整備工場が自然に集客が出来るという仕組みになっている。

この竹田さん、今一生懸命ネイルやってるのかと言うとそうではなくて、事業容量が増えてきて、保険をどんどんどんどん売ってます。売るのが楽しくて仕方ないと。なんでかと言うと分母で既に基盤客ですよね、洗車でどんどん来てるので、そのお客さんとお茶飲んで話してます。

保険売り出したとなるとお客さん買ってくれるらしいです。この竹田さんて女の子の名言なんですけど、お茶を飲みながら話してると、男性客なんかがよく言うのは、車が大好きな男の人って奥さんも彼女もあんまり車の自慢話聞いてくれないんですって。私たちがその自慢話を「へーすごい!」って聞いてると、すごい喜んでくれるんですって。

外でリバティーウォークやってますけど、確かに車の自慢話、あんまり女の子聞いてくれないんですよね。そこらへんがオートリンクさんって戦略的にというか、たまたま洗車を始めたんですけど、ちょっとやって終わるじゃなくて「じゃあやってみよう」と。お客様の喜びのためにやってみようとやっていって今の形になって、そこに無理があんまり無いんですね。彼らすごい楽しんでやってるのがいいなぁと思った次第です。

これが、手書きで稲葉社長に書いていただいたものです。さっき言った事業領域が増えた、その中心に洗車があるよ、という説明です。その下にちゃんと数字も書いていただいたんですけれど、保険も結構やっている。あとカーコーティングですね。

ただ、あんまり売り込みはしないんです。お客様から要望があった時にそれに応えると言う姿なので、つまりあんまり売り込みやっちゃうといやらしさが出ちゃいますので。そこはどんどんもっと売上を伸ばしていくことはできるけど、今の規模の中でお客様にも無理押しをしないようなことでやれることを考えていますと。

なので「次の一手はどうするんですか」とお話をしてましたら、女性スタッフは「アテンドスタッフ」という呼び名になってまして、アテンドの女性を一人増やそうかな、とおっしゃってました。またお茶を飲みながら色んなお客様とお話しするスタッフを増やそうかな、と先日お邪魔した時にお話されていました。

年間ざっくり7,000回のありがとうを集めています。無料で7,000回。大体僕もいろんなことでセミナーやらせてもらうんですけど、洗車のセミナーやると大体整備工場さんの社長さんとかが「7,000台の洗車、無料でやるなんて、どうやってやってるの」という話になるんですよ。

ただここから更に増える分は、門洗を導入したりだったりとか、そういうことも次のステップとしてはいるだろうなという話はされていました。今の段階までになりますと、私どもの売込みみたいになってしまいますけど洗車ツールを使えばなんとか十分にやっていけるとおっしゃってました。

堀越氏 これ7,000回もありがとうをもらってたら社員さん相当モチベーション高いんじゃないですか。

平井氏 高いです。人に困ってないです。社員になりたいと待ってる人がいるらしいです。実際メカの修行をやってる男の子で、ずーっとお客さんとしてオートリンクに来てていつも3時間ぐらいお茶を飲んで漫画読んで帰っていて。その男の子が「入りたいです」って突然言い出したんですけど、ずっと彼の性格見てますから。いいとこ悪いとこ分かるので、じゃあうちで頑張るか、ということで今すごく頑張ってらっしゃる。

明るくて前向きな若い人が社員として勤めてますと、そのオーラと言いますか、それに引き寄せられる敦賀の若いカーオーナーの方々が集まってくる。実は、稲葉社長はちゃんとペルソナ設計してるんですよ、とおっしゃってました。30代前後の明るくて前向きな可愛らしい女の子がペルソナだと。

堀越氏 ペルソナっていうのは客層のメインターゲットですよね。

平井氏 なんでと聞くと、明るい女の子はどんどんSNSで情報をシェアして流している。なおかつ結婚して子供作って家族が増えて、車のことをすべてオートリンクでお願いね、っていうところまで想定されているそうです。

堀越氏 なるほど。結構しっかりしてますね。

平井氏 一個だけだったんですけど、そういう洗車の事例でした。

關氏 平井社長ありがとうございました。カービジネス研究所も車販の成功事例がありますので私のほうからご紹介したいなと思います。やはり顧客接点を強化して、しっかりと車販に繋げていくところが一番大事なところなんですが、岐阜にあります、うちのカーリンクというチェーンに加盟していただいているカートップさんという会社がございます。

こちらは2016年にカーリンクに加盟をいただいてから、大きく売上と車販を伸ばしていただいております。中古車の販売と新車のチェーンに加盟しておりまして、また整備工場も併設をしています。整備工場も車検のチェーンに加盟をしているような会社さんです。

基盤のお客様の数は600件です。前の写真に写っていますのが社員の方々全員ですので、そんなに大きな会社と言うわけではありませんが、しっかりとお客様の関係性を高める、数を増やすと言うところで成果をあげられている会社さんです。

どんな成果をあげられているのかというのをご紹介しますと、月の平均実績、加盟いただいて改善活動に取り組んでいただいてから、車販が1.9倍まで伸ばしていただいています。元々月の平均が粗利で143万円だったんですが、毎月270万円稼いでいただくところまで伸ばしていただいています。

車販の粗利を伸ばされていますけれど、当然販売台数も増えていますので、同社の実績が毎月11台、これは1.5倍に伸びています。また、1台あたりの粗利も1.2倍に伸びましたのでトータルでしっかりと収益を伸ばしていただいています。

元々新車のチェーンも加盟しておりますし、販売台数を伸ばすと言うことで頑張っていた会社ではあるんですが、なかなかお客様との接点の強化に悩まれていて、販売してから法定点検が取れないとか、オイル交換になかなか来てくれない。次、車検の2年後に久しぶりに顔を合わせる。そういったお客様との関係がどうしてもあったりしますので、そこをなんとか改善できないかなというところが悩みだったそうです。

こちらの会社さんで取り組まれたのが、我々ご支援をさせていただいたんですけれども、お客様との関係性を高めるためのアプローチの体系をしっかり決めていただいたんですね。車検のお客様に何ヶ月ごとにどんなアクションをするのかと言うようなアプローチの体系を決めて、それぞれDMを送ったりとか、またオイル交換で来店された時にどんな話をするか、入庫していただいたときにどんなアプローチでどんなものを渡すかどんなトークをするか、こういうものを決めていただいて、それをしっかり実践していただいたと言うのが先ほどの成果の要因になっています。

少し詳しくお話させていただくと、例えばこちらのお店では新車の販売をされておりますけども、その新車のDMを自社のお客様に対して毎月郵送で送付しています。自社のお客様に対してしっかり接触をしながら新しい提案をし続けることで、ここでは毎月商談がこのチラシからは毎月1、2件は出てくるという成果を出されています。

また、ここのお店では買取のDMを同じように送っています。これは毎月ではないんですが、お客様が乗ってらっしゃる車にあわせてお客様の車を高く買取りしますね、といった内容のDMを発送してるんですね。「今だったら高く売れますよ!」といった盤面で、お客様の車種名を入れながら打出しています。

先程は新車の販売のチラシでしたが、販売のアプローチをされると結構構えちゃうお客様がいますよね。そこは「買取り」。押してだめなら引いてみるみたいなものなんですけれども、買取のアプローチをすることで高く売れなかったら査定だけでもいいかな、みたいな感じで敷居が低いですから。結構査定に持ってきてくれるお客様が多くなったというお話でした。

もちろん、買取にきたお客様が買取で終わり、なんていうことはなくて、次の車に乗り換える訳ですから、じゃあ次の車のご相談も乗りますね、といった感じで販売に繋げていくような取り組みをされています。ここのお店の社長がすごくて、手書きのDMを書くんですね。こんな風に絵やマンガを描いたりとか、毎月DMを書かれてるんですよ。

平井氏 情熱がこもってますね。

關氏 そうなんですよ。すごいですよね。堀越社長、これ見たことありますか?

堀越氏 無いですね。

關氏 これを基盤のお客様に送ったりとか、もしくはお客様になっていない近隣の新規のご自宅に送ったりなんかもしていますので、こんな風にカーリンクのお店でも基盤の接点強化、近隣との接点を増やすための取り組みをすることで、しっかりと収益を上げているお店がありましたのでご紹介させていただきました。

堀越氏 今、事例なんかも聞かせていただきましたが、規模によって変わってくると思うんですけれども、やっぱりお客様の数をしっかり増やすこととそのお客様との接点を強化していくというのは、業態に関わらず商売やる限り全部一緒なわけです。これが従業員さん規模が5人とか10人とかそういう形になってくればさっきのオートリンクさんやカートップさんの事例もそうでしたけど、スタッフさんとお客様との直の接点を太めて関係性を作っていくと言うことだと思います。

規模が大きくなってくると、例えば従業員さんが50人とか100人とか。先週うちのお客さんのホンダのあるディーラーさんに行ってきたんですけども、拠点を2つ持ってるんですけれども、販売台数としても年間500台とか600台とかバンバン売るんですね。

何をやってるかと言うと、お客様を増やすためにカフェを併設してるんです。併設と言っても同じ敷地内のちょっと離れたところにあるんです。そのカフェの横に焼肉屋さんを併設してるんです。全部これ仕組みになってて、洗車機もあります。

車をそこで買うと3年間か5年間か忘れましたが、カフェのメニューが無料になるんです。焼肉が半額だったかな。なので車を買ってカフェや焼肉屋を使うお客様もいれば、なんとなくカフェとして使ってるところに横に車がたくさん展示してますから、それを見たお客様が増えたりとか。焼肉屋も一緒ですよね。ファミリー層を取り込んだり。全部繋がってる。規模が大きくなってくるとこういう仕組み組んだりするんです。やってることは一緒ですから。お客様を増やすことと、その接点を強化していくこと。

平井氏 そういうお店の形態って効率的だし、まず便利ですよね。カフェと焼肉屋って他にないじゃないですか。個性的で便利で効率的、3つ揃うとすごいお店になりそうだなと思いますね。

堀越氏 ちゃんと仕組み考えたんですよ。ちゃんとお客様を繋ぎとめる、裏の仕組みを組んだ時に外から見るとなんだあれってなるんですけど、ポイントはその2つ。私、洗車ってすごいいい入口だと思います。社員に「よし、うちは焼肉屋をやるから」と言っても意味がわからないですよね。「洗車やるから」だったらわかりますよね。

平井氏 そうですね。感情を込もった「ありがとう」って言う機会って自分もなかなか無いんですけど、感情を込めて「ありがとう」と言うときって「こんなにしてくれるの?」と驚いたことがあったときに思わず心を込めて「ありがとう」って言ってくれると思うんです。心を込めて「ありがとう」と言ってくれた人って車のことで悩んだりしたら多分そこの車屋さんを頭に思い浮かべると思うんです。そういうサービスを作っていけたらいいなぁと思っています。

堀越氏 従業員のモチベーションを上げるためのコンサルティングの依頼を受けるんですけど、評価の仕組みを色々作るのも大事です。給料を上げたりインセンティブをつけるのは大事ですけど、お客様から「ありがとう」と言われるものに敵うモチベーションって無いんですよね。

昔こんなことがありましたよ。ディーラーさんとかで洗車サービスあるじゃないですか。それこそ大型洗車機使って洗車できますよと。セルフで拭き取り用にタオルを置いて準備してるわけです。そこでお客様が拭いてるじゃないですか。

スタッフが手が空いてたら手伝おうと、拭き上げを手伝いに行くわけですよ。そうするとすごい喜ばれるんです。今くらいの季節になってくると暑くなるので大体缶コーヒーくれるんですね。これがモチベーションになるわけですよ。これを真似した別のお店が拭き上げサービスもやりますと打出したわけですよ。それじゃダメなんですよ。拭き上げサービスやりますよと約束してしまうと、お客様にとってはそれが当たり前になっちゃうわけです。セルフのところを手伝いに行くからいいんですよね。ちょっとした違いなんですけど。

平井氏 なんかわかるなぁ。

堀越氏 結局お客様はそのほうが喜んでくれるわけですから。従業員さんそれでモチベーションが上がって、バックヤードに行くといただいた缶コーヒー並べて競争してるんですよ。楽しそうですよ。

平井氏 ほんのちょっとした差ですけどね。脱線しちゃいますけど。読んだ本の受け売りなんですけど、定食屋さんでセルフのお水があるじゃないですか。あれ自分で入れるのを水が減ってたら配膳のおばちゃんがすっと入れてくれるんです。すると「どうもありがとう」とつい言っちゃう。なので今日どこにランチに行こうかなとなったときに割とヘビーローテーションでその定食屋さんに行っちゃう。

堀越氏 まさにそういうことですね。そろそろ時間がせまっていますので、ひとつ今日リクエストがありましたのでカエルの話をしますね。「ゆでガエル」ってお話がありまして、知ってる方は知ってると思うんですが、逸話ですよ。

鍋の中に水を入れてカエル入れてお湯で沸かすと最初あったかいからカエルが「伸びると気持ちいいなぁ」と泳いでて、そのうち熱くなってきて「やばい」と思ったときにはもう足がゆだってしまって飛び上がれなくなってゆだってしまうという逸話があります。

本当はちゃんと逃げるらしいんですけど。何かっていうと、今は大変だ大変だこれからやばくなるよ、厳しくなるよ、と言いながら、それでもやっぱり今がなんとかなってると人って動けないわけですよね。動けないときに動かずに待っていると、動こうとしたときにはもうダメになっているというこういう逸話な訳で。本当はカエルさんちゃんと逃げるんで、カエル以下にならないように、頑張って動いていきたいなと思って閉めさせていただきます。

關氏 平井社長、堀越社長、ありがとうございました。